世界の楽器でトップシェア級ヤマハ(9751)

個人投資家向け説明会
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ヤマハといえば、ピアノと子供の習い事のイメージを持っていましたが、世界最大の楽器メーカーとして、ピアノ以外の様々な楽器で高いシェアを持っている会社です。

この記事では2022年12月に開催された個人投資家向けの説明会の情報を交えてヤマハについて簡単にまとめていきます。

ヤマハとはどんな会社?

いわずと知れた日本を代表する、ピアノをはじめとした楽器の制作や音楽教室などを行っている音楽の総合企業です。

沿革

個人投資家説明会資料

元々はオルガンの製造を行い、1900年にはピアノ製造を開始。1900年代中盤には海外展開や管楽器など、事業を広げていき現在では世界トップクラスの音楽の会社へと成長しました。

バイクなどで有名なヤマハ発動機も元々はヤマハから派生した会社ですが、現在は独立して上場しており、資本関係もだいぶ薄くなってきています。

セグメント

ヤマハは「楽器」「音響機器」「その他」の3つのセグメントの事業を行っています。

解説はして聞きますが、

個人投資家説明会資料

楽器

このセグメントはもちろん楽器の製造販売がメインですが、ヤマハ音楽教室や音楽映像ソフトなども含まれています。

ピアノをはじめとした楽器は売上利益ともに大部分を占め、利益率も10%台と高い位置で安定しています。
中身を見てみると一番大きいのは電子楽器で、この中には電子ピアノやシンセサイザーなどの電気で動くピアノ類が多く含まれているようです。
楽器の売り上げのなかの35%を占めることからもわかるとおり、楽器の機械化はヤマハが一番得意とする分野のひとつです。学校の音楽室などでたまに置いてある「エレクトーン」は実はヤマハが商標を持っている言葉です。

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ヤマハの独自の推計ですが、世界のピアノ4割近くはヤマハが作っています。
またデジタルピアノやポータブルキーボードも北米を中心に高いシェアがあり、世界の約半分はヤマハが供給しています。
また、管楽器と一言で言ってもフルート、サックス、ラッパなど様々な種類があり、それぞれの分野で様々なメーカーがいるにもかかわらず、すでに3割ほどのシェアを持っています。

楽器市場の中では一番大きいともいわれているギターは未だ9%にとどまっていますが、今後はこの分野でもヤマハはシェア拡大を狙っていきます。

オーケストラができるほどのラインナップでそれぞれで高いシェアを持っているヤマハは世界1位の楽器メーカーと言ってもいいでしょう。

音響機器

イヤホンやスピーカー、アンプなど様々な音響機器を作っています。加えて音声コミュニケーション機器、ネットワーク機器、防音室など個人向け、プロ向け、企業向け問わず幅広い商品を取り扱っています。
会社の第2の柱で、電子楽器とも相性が良く、平年は7%程度の利益率で安定しています。
ただし今期については半導体不足の影響で一時的な利益の低下をしているようです。

コロナ禍で広がったリモート会議やオンラインとオフラインのハイブリットの会議で圧倒的に支持されているスピーカーと収音マイクもヤマハ製でした。

その他

電子デバイス事業、自動車用内装部品事業、FA機器事業、ゴルフ用品事業、リゾート事業など音楽以外の分野がまとまっています。音楽とデジタルの強みから生み出された様々な事業が詰め込まれています。

以前は半導体工場なども持っていました。現在はファブレスですが、中国でのカーオーディオなどに注力しているようです。

業績

直近ではしっかりと利幅が取れるようになってきているため、売上を超えるペースで利益が伸びています。
今後のさらなる増益に向けては、利益率が高く得意分野の電子楽器市場の成長やギター分野でのシェア拡大などで売り上げを伸ばしていく必要があるでしょう。
幸い、世界の音楽市場は新興国が成長していくにしたがって今後も拡大していくと思われるため、自然増でもある程度は売上成長が期待できると考えています。

中計の経営目標

経営目標としては、売上成長率20%を掲げていますが、かなり高いハードルでしょう。ビジョンやミッション、非財務の目標の方が数値的な財務目標よりも上位に置いているようなので、激しい数字へのコミットはそこまで期待しない方がいいかもしれません。
説明会の中で会社側が一番強調していたのは事業利益率でした。14%は現状よりも高い数値ですが、メインの楽器セグメントはそれに近い数字となっているため、ここについては実現性をある程度期待しています。

デジタル化が進む中で直販もECサイトなどを通じてより力を入れていっています。実際にアマゾンなどに直営ショップも開いています。

サステナビリティのひとつめとして器楽教育を行うなど音楽業界のリーダーとして世界で音楽文化の普及を行っています。自身の市場を育てる観点もあり、世界各国へ楽器を使った音楽を普及させることは重要な取り組みでしょう。
また、楽器などでよく使う木材は使うだけでなく森林の保全を行ったり、管楽器でのはんだ付けでは鉛を使わないなど環境への配慮を通じた価値の提供ができているようです。

グローバルな企業として従業員の満足度など世界的に求められている水準をしっかりと守っているようです。

株主優待制度

ヤマハリゾートのオリジナル商品や自然団体への寄付など思ったよりも音楽色の薄い内容です。

サッカーのジュビロ磐田の観戦チケットなど食べ物以外の選択肢もいくつかあるようです。

まとめ

ヤマハは音楽とデジタルを強みとして、音楽の幅広い分野で商品やサービスを世界で提供しています。

ピアノだけ、バイオンだけ、ギターだけなど特定の楽器に強いメーカーは世界中で山ほどありますが、これだけ多くの楽器で高いシェアを持っている会社はヤマハだけでしょう。

通常のメーカーとは少し違った求心力を持ってテクノロジーを通じた商品、価値の提供を今後も期待できるでしょう。
ただ、その期待が少し高めのPERとして現状反映されているようにも感じていました。

※この記事は投資の勧誘を目的をしたものではありません。リサーチ好きの趣味サイトです。投資の判断をご自身で調べたうえで自己責任で行いましょう。また、正確な情報になるように気を付けていますが、時間の経過などにより事実と異なる場合もあるためご留意ください。

参考資料

ヤマハ株式会社

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